金属材料
タイプU金合金 材料の特性:
硬化熱処理は期待できない
融解温度 900℃以上(ADA規格)
中程度の咬合力がかかる部位のインレーに適している

歯科臨床での用途:インレーなど
タイプV金合金写真準備中 材料の特性:
硬化熱処理が可能
融解温度 900℃以上(ADA規格)

金に対して銅を添加すると、硬さはどうなるか?
硬化熱処理できる理由は?


歯科臨床での用途:クラウンなど
タイプW金合金

平成13年2年実習課題
材料の特性:
硬化熱処理が可能
融解温度 870℃以上(ADA規格)
タイプW金合金≒白金加金

歯科臨床での用途:ブリッジ、クラスプ、金属床など
タイプT〜W金合金共通 硬さ  タイプW>タイプV>タイプU>タイプT
使用埋没材 石膏系埋没材
陶材焼付用金合金

平成13年2年実習課題
材料の特性:
硬化熱処理が可能
融解温度 1,150〜1,300℃付近
使用埋没材 リン酸塩系埋没材

陶材焼付用合金には、金合金の他に、 陶材焼付パラジウム合金(セミプレシャス合金)、陶材焼付ニッケルクロム合金(ノンプレシャス合金)がある。陶材焼付用金合金は他の2つに比較して機械的性質は劣る。

歯科臨床での用途:陶材焼付鋳造冠
金銀パラジウム合金

平成13年2年実習課題
材料の特性:
硬化熱処理が可能
金12%以上、パラジウム20%以上、銀40%以上(JIS)
銀の硫化を防止するためにパラジウムが添加されている
融解温度 900〜1,000℃付近
使用埋没材 石膏系埋没材

歯科臨床での用途:インレー、クラウン、ブリッジ、クラスプ、バーなど
保険適応される金属材料であるため、広い範囲で用いられている
(平成13年12月現在)
鋳造用銀合金(低融銀合金) 材料の特性:
銀を60%以上含む
銀の硫化を防止するためにスズ、亜鉛、インジウムを添加している

歯科臨床での用途:メタルコアなど
鋳造用コバルトクロム合金

平成13年2年実習課題
材料の特性:
弾性係数 (コバルトクロム合金>タイプW金合金>象牙質>レジン)
融解温度 1,300〜1,500℃付近
使用埋没材 リン酸塩系埋没材

歯科臨床での用途:金属床、矯正線など
チタン

平成13年2年実習課題
材料の特性:
密度 (タイプW金合金>コバルトクロム合金>チタン>陶材)
シリカと反応して酸化物をつくりやすい
融解温度 1,700℃付近
使用埋没材 専用埋没材(シリカと反応するため)

歯科臨床での用途:クラウン、金属床、インプラントなど

参考文献
ハンディ歯科理工学 中村正明 編 学建書院
目で見る歯科理工学 中村正明 武田昭二 監修 医歯薬出版
デンタルマテリアル 川原春幸 中村正明 監修 医歯薬出版