答え 


 インプラント(implant)の定義は、「生体の欠損部を補填するために,生体材料あるいは非生体材料を移植または嵌植する形成術,またはそれらの移植物,嵌植物の総称.主要なものの1つに口腔インプラント(dental implant)がある.」です。一般的にインプラントというと、歯の存在しない欠損部顎堤にチタンを埋入して、その上にアバットメントを介してインプラントクラウンブリッジが装着される術式です。
 これに対して、歯内骨内インプラントとは、歯内治療の教科書(歯内治療学第3版、医歯薬出版)によると、「根管を穿通して根尖より歯槽骨中に,ピン状のインプラントを埋入して,歯を安定させ保存をはかる方法である。歯根の短い歯や歯周病などにより辺縁歯槽骨の支持が少ない歯などが適応症となる.この方法は,インプラント体が歯周組織と接しないので感染の危険が少ないことや,歯肉の剥離を伴わないので術式が比較的簡単であるなどの利点がある.一方,根管内に死腔が残存しやすく,根尖孔部の封鎖性が問題になることが欠点である.歯内治療の基本である,根管内の無菌化をはかり,緊密に根管を充填することを,インプラント体の挿入により達成することは技術的にやさしいとはいいがたい。そのため,近年適用されることが少なくなっている.」つまり、無随歯の髄腔内から根尖を突き抜いて歯槽骨に金属のピンを打ち込み、「歯」を固定する術式です。