答え 


 "マトリックス"とは、「そこから何かを生み出すもの」を意味します。日本語では「基盤」「基質」などの訳語が当てられています。「生み出す機能」や「形状」という意味もふくまれます。昔の陶材(セラミック)を利用したジャケットクラウン(現在のオールセラミッククラウンの前身)では石膏でできた作業模型の歯型(ダイ)の上に、厚さ25ミクロンの金属箔(白金、パラジウムや金でできたフォイル)を巻き付けて(貼り付けて)、その上に陶材を築盛し焼成しました。最終的には除去して(内面からはがして)、支台歯に合着しました。25ミクロンの隙間はセメント層となります。
 現在のオールセラミック修復では、このような箔を用いずに耐火模型を製作して、土台となるセラミクスや、ブロックから削りだしたアルミナやジルコニアのフレーム上に陶材を築盛、焼成します。