下顎振動

 下顎安静位の変動は,主として安静空隙の計測値の変化から検討されてきたが, それらの大きな動揺とは別に,一見不動にみえる安静時の下顎においても,実際は, もっと微小なレベルで振動していることが,坂東,Korber, K.H.らによって報告されている。 しかしながら,その現象を詳細に観察した研究はなく,その成因をはじめ意義についても, いまだ不明である。
 われわれ(佐古好正,高井清史,福住峯行,坪田雅夫,川添堯彬.安静時における下顎振動の観察. 日本補綴歯科学会雑誌 29:576-581,1985)は下顎振動現象を観察するに当たり,安静時の垂直的下顎位と下顎振動現象を同時に測定できる,MKGを主体とした計測システムを考案し 本研究に着手した。




 
 

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