筋圧痛閾値

筋圧痛閾値

 顎機能異常の原因や症状は多岐にわたっており,その診査法も各種行われている。 そのひとつとして触診法があげられ,顔面・頭部に痛みなどの異常を訴える症例において, それがどの部位であるかを明確にして,その痛みの程度についても確かめられる。 顎関節や筋は,正常に機能を営んでいるときには触れてもなんら異常を感じないが,損傷を受けたり, 筋の過緊張が生じると,触れたときに違和感や痛みを感じるようになる。 つまり,触れることによって,その部の異常を知ることができる。この触診法は, 多数報告されているがいずれも手指圧による点で共通しており,術者の感覚と経験に依っているため, 簡便ではあるが熟練を要し,術者間での客観的評価が下せないという欠点がある。
 そこで,われわれ(木村公一,田中昌博,徳永 徹,佐古好正,川添堯彬.咀嚼筋痛の新しい診査法. 日本顎頭蓋機能研究会,1989;2;61−64)は疼痛発現時の手指圧の定量化をめざし, ひずみゲージ式荷重変換器を応用した筋圧痛計を開発した。


 
 

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