歯科だけじゃない、歯科麻酔科での学び

#003 ちょっと特殊な分野ですがどうぞよろしくお願いします

歯科麻酔科ってあまり知られてない…?

僕自身も大学の4年生になってから歯科麻酔という分野を知りましたが、みなさんにもぜひこの機会に覚えていただけたら幸いです。僕は今、歯科麻酔学講座の大学院に所属して、臨床と研究の両方を日々こなしています。
臨床は、天満橋にある大阪歯科大学附属病院で行っています。1年目は1週間のうち1日が研究、1~2日は手術室で全身麻酔管理を行い、残りの3~4日が麻酔科外来で鎮静法や全身疾患のある患者さんに対して歯科治療時の全身管理を行っています。鎮静法は、えずきが強い人や歯科治療に対して恐怖感がある人、障害をお持ちの人に対して治療を受けやすくする方法です。時には、外来の患者さんへの日帰りの治療で、全身麻酔の麻酔管理や、院内救急に応援要請があったりもします。
2年目は医科歯科麻酔科研修の機会が設けられていて、歯科麻酔科内のノルマを達成していれば、医科の麻酔科に更なる知識を学びに行くということが可能です。僕もノルマを達成して、学びに行きたいと思っています。
研究は、他大学との共同研究を行っています。今は兵庫医療大学神経再生研究部門で、脳梗塞(脳の血管が詰まった状態)を起こしたマウスを作成し、そのマウスに対して未分化間葉細胞(いろんな器官になる前の細胞)を入れて脳の血管が再生するかどうかの研究のための実験をしています。現段階ではマウスを作成することや、入れる予定の細胞を育てたりしています。
研究には、診療が終わってからとか土日などに武庫川にある兵庫医療大学の研究室に行って作業をしています。なかなかハードで充実した毎日です。

患者さんの全身の状態を把握したうえで治療方針を考えないと、と思いました

そもそも大学院に進んだきっかけは、「論文を書く」ということにあります。大学を卒業してから勉強をするには、この「論文を書く」という行為が重要なんです。大学院に入らなくてもできることではありますが、大学院に入学することが一番の近道だと考えました。
そして、大学で6年間学んだものの、実際のところ、歯科治療時にもしも患者さんが倒れてしまっときにどうするべきかを確実にはわかっていないということに気づいたこと。高齢化の進む日本社会では、全身的に病気を持った人は増加しています。そんな患者さんは、治療のためにいろんな種類の薬をいくつも飲んでいる方も多く、歯科治療を「じゃあやりましょう」と言える自信がなかったためであり、そういう知識を学ぶには歯科麻酔科が最適だと考えたからです。歯科麻酔を行うには全身のことを学び、薬学の知識も身につけることが必要ですから。

歯科麻酔科までどうぞ~♪

歯科麻酔科は歯科の中でもちょっと特殊な分野だと思います。歯科治療はほとんどやったことがないという珍しい歯医者も多い歯科麻酔科ですが、4年間他のことを勉強して、それから歯科治療を学んでも時間は存分にあります。そんな方はぜひ歯科麻酔科までどうぞー♪