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大阪歯科大学

患者さんの人権について学び、「社会に貢献する歯科医師」としての自覚を育む

今日、医療行為を行うにあたり、患者さんの有するさまざまな権利を尊重することが重視されるようになっています。また、医療に関する紛争も増加傾向にあります。本講座では、日本社会におけるさまざまな人権問題について考え、医療関係者として配慮すべき権利や、守らなければならない法律問題について学んでいきます。さらに、歯科医師が、児童虐待やドメスティック・バイオレンス、ホームレスなどの社会問題の解決にどのように貢献しているかを紹介し、「社会に貢献する歯科医師」としての意識の育成に努めています。講義科目は、法学(1年生)、人権論(1年生)、医療倫理・医事法制(3年)です。

研究室のメンバーMEMBER

教授/樫 則章

学生へのメッセージMESSAGE

医療は、疾患の治療を通じて人々の生活の質を向上させる行為であり、それ自体、生存権や幸福追求権の保障に資する公共性の高い活動です。それだけに、高い倫理性が要求され、患者さんの権利を確保しつつ進めていくことが求められます。歯科に関する知識や技術を身につけると同時に、社会問題にも精通した歯科医師をめざしていただきたいと思います。

研究活動

人権問題の解決に関連する法制の研究を進めています。中でも差別問題については、今日日本でも障害者差別について新たな法律が制定され、その解消に向けて、自治体や事業主も努力することが求められています。他方で、医療関係者が人道支援という形で、被災者支援にも努めています。人権教育室では、主に下記の3つの研究を通じて、その参考に資するデータの収集を進めています。

  1. 欧州連合(EU)差別撤廃指令の実施状況の研究

    EUにおいては、労働を中心として、社会政策・教育などの分野での差別撤廃指令が実施され、注目すべき判例も蓄積されています。それらを検討しながら、日本の法政策への参考に資するよう、判例法理の整理を進めています。

  2. 障害に基づく差別の解消と合理的配慮提供義務の実施状況の研究

    障害者差別解消法が公布され、実施に向けた準備が進められています。そこでは、合理的配慮の提供が各事業者にも求められており、ガイドラインの策定が現在課題となっています。そこで、欧州を中心とした諸国の実行を収集・分析できればと考えています。

  3. 医療・保健分野における国際人道支援活動の研究

    武力紛争や自然災害が発生した際、被災者の生命を守る為に、人道支援活動が行なわれています。その活動の中で、医療・保健分野ではどのようなことが現在課題となっているかを、国連の人道支援を中心に検討を進めています。