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大阪歯科大学

大学院教員

  • 教授/富永 和也(とみなが かずや)
  • 講師/岡村 友玄(おかむら ともはる)
  • 助手/池田 千浦子(いけだ ちほこ)

教育目標

病気の原因には大きく内因と外因に分けられるが、各種疾病の本態を理解するには解剖、生理、生化、細菌等の基礎的知識が必要であり、これらの内容を総合的に組み合わせることによって疾病の背景を理解することができる。病理組織診断を行い、治療に必要な適切な情報を収集し、症例について理解し、新しい治療法開発に貢献する。

主な研究内容

歯周組織の再生を誘導する物質の開発、象牙質知覚過敏とその対策法、学生の教育効果を上げる方法の探求、光線力学を応用した腫瘍治療法の開発、歯折とその治療について、逆根管充填について。再植の成功率を向上させる手段について、歯の着色について、齲蝕の病理について等を明らにする。

専攻科の特色(指導方法等)

研究者本人が問題を発見し、解決できるように、研究の方向性を与え、若干の軌道修正を行う。
研究者が持っている疑問点は自分で解決できるように指導し、研究者として自立できることを目指す指導を行っている。

到達目標

1年次:病理学、および分子病理学に関する基本的知識と標本作製、染色の技術を習得
2年次:口腔病理学の基本的知識と免疫染色などの標本作製を習得し病理学会および口腔病理学会での学会発表および副論文の作成
3年次:臨床口腔病理学を収めつつ、副論文の完成、専門学会での発表(海外を含む)および主論文の作成
4年次:主論文の完成および学位審査の申請

大学院修了後の展望

大学院修了者は医学部病理学講座の教員として数名が採用されている。なかには優れた研究を行った者は大学院を3年で修了している。また、本学講師(非常勤)として採用されているので、研究意欲のある者は引き続いて研究を行うことができる環境にあり、それを支援している。

主科目授業内容
病理学
  • ・病因論
  • ・六大病変の種類について理解する。
  • ・退行性病変(細胞傷害)
  • ・細胞増殖(進行性病変)
  • ・循環障害
  • ・炎症
  • ・腫瘍
  • ・奇形・先天異常
  • ・学習方略として資料を基にして対話形式で行う。
病理学実習
  • ・日本病理学会が発刊している病理剖検輯報をもとに病変の肉眼的特徴を討議する。
  • ・人体病理学および実験病理学に関する研究のデザイン、進め方、展開の仕方について文献をもとに討議する。
  • ・研究の実施にあたっての種々な手技について文献をもとに討議する。
  • ・データのまとめ方、研究論文の構成、作成の仕方を資料を基に教授する。
  • ・学習方略として資料を基にして対話形式で行う。
口腔病理学
  • ・口腔顎顔面領域の形態的特徴および司式学的特徴を把握する。
  • ・歯の発生について理解する。
  • ・口腔顎顔面領域の発生学的特徴や組織学的特徴とからめて疾患を理解する。
  • ・学習方略として資料を基にして対話形式で行う。
口腔病理学実習
  • ・口腔顎顔面領域の研究の現状を種々な文献を紹介するとともに研究の在り方を議論する。
  • ・口腔顎顔面領域の研究の文献から考察して研究のテーマを探索する。
  • ・研究計画を立案し、実行する上で必要な情報および技術を習得する。
  • ・口腔顎顔面領域の研究の論文作成の基本的特徴を習得する。
  • ・学習方略として資料を基にして対話形式で行う。
臨床口腔病理学
  • ・口腔顎顔面領域の病変の臨床的特徴と組織学的特徴を討議する。
  • ・病変の診断を的確に行えるように議論する。
  • ・学習方略として資料を基にして対話形式で行う。
臨床口腔病理学実習
  • ・診断の手順について議論する。
  • ・診断に必要な知識の統合を図り、技能を向上させる。
  • ・情報の収集力を高める。
  • ・鑑別診断に必要な文献について議論する。
  • ・学習方略として資料を基にして対話形式で行う。
分子病理学
  • ・分子病理学に必要な基本的な知識および技術を習得する。
  • ・データの解析法を習得するため、文献を収集し討議する。
  • ・データを疾病の解明につなげる手法を文献を考察しながら理解する。
  • ・学習方略として資料を基にして対話形式で行う。

評価方法

1年次:標本作製(40%)、レポート(10%)、試験(50%)について評価
2年次:レポート(20%)、学会発表抄録完成(40%)、プレゼンテーション(40%)について評価
3年次:副論文の完成(80%)、海外発表抄録完成(10%)、プレゼンテーション(10%)について評価
4年次:学位論文の完成(80%)、プレゼンテーション(10%)、試験(10%)について評価。最終の評価は各学年の評価に加えて学会発表および論文公表をもって評価