山田 耕治
ヤマダ コウジ
口腔外科では、顎骨に埋まっている親知らずや、有病者(糖尿病、高血圧症、心臓疾患、特殊な薬剤を服用中の方)の抜歯を行っています。また、顎関節症、口腔粘膜疾患、歯肉や顎骨の感染症、歯科心身症(舌痛症)、神経疾患(三叉神経痛)などの診断や治療も行っています。顎変形症、口腔や顎骨の腫瘍、外傷等に対しては入院の上、全身麻酔下で手術を実施しています。
山田 耕治
ヤマダ コウジ
専門・資格
・日本口腔外科学会専門医・指導医
・日本顎関節学会専門医・指導医
・日本顎変形症学会認定医・指導医
渡辺 昌広
ワタナベ マサヒロ
専門・資格
・日本口腔外科学会専門医・指導医
吉田 博昭ヨシダ ヒロアキ
専門・資格
・日本口腔科学会認定医・指導医
・日本顎関節学会専門医・指導医
・日本口腔外科学会専門医・指導医
・産業歯科認定医
窪田 亮介クボタ リョウスケ
専門・資格
・日本口腔外科学会専門医
・産業歯科認定医
骨粗鬆症や関節リウマチの治療薬を服用している、もしくは癌の骨転移に対する治療を行っている患者さんでは、抜歯などの口腔外科治療を行った際に薬剤が原因となって顎の骨が壊死することがあります。これを薬剤関連性顎骨壊死といいます。当科では服用されている薬の種類などを確認し、薬剤関連性顎骨壊死を未然に防ぐように治療を行っています。また、薬剤関連性顎骨壊死になられた方に対しても専門的な治療を行っています。
脳血管疾患・循環器系疾患がある患者さんでは血液をサラサラにする薬を服用されていることが多く、術後止血が困難になることがあります。当院では処方されている薬の種類や全身状態を把握した上で、かかりつけ医師とも連携し、適切で安全な治療を行います。また、治療時には生体モニターを用いて安全で安心な治療を行っています。
顎変形症とは上顎骨や下顎骨が前に伸び過ぎていたり、逆にあごが小さいなどの原因で、咬み合わせの異常や顔の変形を伴う疾患です。うまく咬めなかったり、言葉が不明瞭になったりすることがあり、あごが小さいと睡眠時無呼吸症候群の原因となることも知られています。また顎変形症によって精神的に悩みを抱えたりする方も少なくありません。現在では矯正治療と顎の手術を組み合わせることでより良い治療を行うことが可能になっています。手術はあごの成長発育が終了する年齢(17〜20歳以降)に行います。顎変形症の治療は、矯正治療と顎の手術・入院を含めて保険治療が適用されます。治療は口腔外科と矯正歯科によるチームアプローチで進められます。手術する前に歯ならびを整える準備(術前矯正)を1〜2年かけて行います。手術は全身麻酔下で全ての操作は口の中から行われます。術後も矯正治療は続き、かみ合わせをより安定させるために微調整(術後矯正)を行います。
埋伏歯はスペースの不足や歯胚(歯の卵)の位置異常などによって歯が歯肉や骨の中に埋まっているもので、第三大臼歯や犬歯に多くみられます。特に第三大臼歯(智歯)は親知らずと言われますが、真っ直ぐに生えないことも多く、一部もしくは全部が、歯肉や骨の中に埋伏します。この様な埋伏智歯は清掃がうまくできないことで歯肉の腫れや、第二大臼歯との間でむし歯になる等のトラブルを引き起こすことが多いため、抜歯が勧められます。しかし下顎骨の中心を下唇に達する神経と血管が通っており、埋伏智歯抜歯の際には専門的な知識と配慮が必要となります。当院ではエックス線画像で下顎管の近接が確認された場合は歯科用CT等を用いて根尖との位置関係を精査します。大抵は局所麻酔で抜歯を行いますが、侵襲が大きい場合には全身麻酔も行います。抜歯後は当日から2~3日をピークに患部の痛みと顔の腫れを生じますが、多くは1週間程度で改善します。
口腔腫瘍は、大きく良性腫瘍と悪性腫瘍とに分けられます。良性腫瘍には、主に顎骨に生じる歯原性腫瘍と、軟組織に生じる非歯原性腫瘍があります。歯原性腫瘍ではエナメル上皮腫や歯牙腫などが代表的です。非歯原性腫瘍にはイボのような乳頭腫やポリープに似た線維腫、そして血管腫などが挙げられます。一方、悪性腫瘍である口腔がんは、発生する部位によって分類され、舌がんや歯肉にできる歯肉がんが代表的です。当院では良性腫瘍の治療は、歯原性腫瘍では、なるべく顎骨を温存した保存的な治療を選択し、軟組織腫瘍では、レーザーや凍結外科を応用し、機能や形態を温存した治療を行っています。また、口腔がんに対する治療法としては、手術療法を主体として、放射線療法、化学療法などがあります。当院では、がんの種類や悪性度、進行度(病期)などから、これらの治療法を組み合わせて最良の治療法を選択しています。
何らかの顎関節症状を訴えて医療機関を受診する患者さんの数は年々増加傾向にあります。顎関節症の代表的な症状は、「あごが痛い」「口が開かない」「あごを動かすとカクカクと音がする」の3つで、食事のとり辛さや話しにくさによって、日常生活に支障をきたすことも少なくありません。
当科では顎関節症と類似の症状を表わす他の疾患とを鑑別した上で、患者さんへの十分な聞き取り、顎関節の動きの診査、エックス線検査やMRI検査などから総合的に診断を行い、患者さんに応じた適切な治療法を選択しています。治療には食事指導を含めた日常生活指導、薬物療法、理学療法(筋肉のマッサージやストレッチ、低周波による電気刺激療法、開口訓練など)、アプライアンス療法(いわゆるマウスピースによる治療)などがありますが、より難治な例に対する外科的療法(パンピンクマニュピレーション療法や顎関節洗浄療法など)にも対応しています。
連絡先 | 06-6910-1076 |
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場所 | 本館4階 |
大阪歯科大学歯学部
口腔外科学第一講座
大阪歯科大学歯学部
口腔外科学第二講座