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大阪歯科大学

大学院教員

  • 教授/上村 守(うえむら まもる)
  • 講師/吉川 雅朗(よしかわ まさあき)
  • 助教/角 陽一(すみ よういち)

教育目標

人間科学としての解剖学および臨床に直結した局所解剖学を理解して臨床に役立つ解剖学の教育に重点を置き、「全身の一部である口腔は、摂食嚥下に関わる重要な器官であり、その構造を理解する」を意識することを目指す。また、研究テーマに沿った実験の基礎的技術の習得および英語論文作成の基礎を確立する。

主な研究内容

  • 各種組織・器官の正常な構造に関する研究
  • 病態モデルを用いた形態学的研究
  • 歯科臨床に繋がる骨形成に関する研究
  • 比較解剖学的研究

専攻科の特色(指導方法等)

臨床歯科学と直接関連した研究指導を行い、科学的なものの見方や考え方を指導する。なお、研究テーマは大学院生の希望を考慮したうえで決定し、幅広い領域からの指導を行う。

到達目標

1年次:基本的知識と技術の習得
2年次:学会発表(国内)および副論文の作成
3年次:副論文の完成、学会発表(海外)および主論文の作成
4年次:主論文の完成および学位審査の申請

大学院修了後の展望

ポストドクトラルフェローとしての研究継続が可能である。講座所属の講師(非常勤)になることも可能である。

主科目授業内容
組織学 四大組織の分類と各々のミクロ構造の正常な形態学的特徴を理解する。とくに、口腔領域各部の組織学的特徴の理解を深める。さらに、透過型電子顕微鏡ならびに走査型電子顕微鏡の構造と原理について理解し、それぞれの標本作製法についても理解する。
組織学実習 光学顕微鏡標本の作製手順を理解し、実際に組織を採取し、各種組織標本を作製して観察する。さらに透過型電子顕微鏡や走査型電子顕微鏡の 標本作製も行い、電子顕微鏡で観察する。
局所解剖学 人体諸器官の基本構造を理解する。また、臨床で重要となる頭頸部の解剖学的知識だけでなく、鼻腔、咽頭、喉頭などの隣接諸器官はもちろんのこと、全身の骨系、筋系、消化器系、呼吸器系、内分泌腺、脈管系、神経系などの構造と機能についても理解を深め、口腔と全身との関わりを理解する。
局所解剖学実習 ヒトの遺体を用いた解剖学実習を通じて、生命の神秘と人間の尊厳、畏敬の念、献体の精神を体得する。ついで講義で学修した肉眼レベルでの口腔、顎顔面をはじめ人体諸器官の正常な形態と機能についての基本的知識を確認し、実際に解剖学実習で剖出する。
発生学 ヒトの受精卵から成人になるまでの全身の各種器官の形成過程を理解する。とくに顔面ならびに口腔諸器官の発生時における形態的変化についての基礎知識を個体、器官、組織それぞれのレベルで理解する。また、全身および口腔領域にみられる先天性の疾患・変異について理解する。
比較解剖学 ヒトの骨、とくに頭蓋について理解し、他の哺乳動物とくに霊長類との相違について理解する。また、ヒトの咀嚼筋の特徴と、他の哺乳動物の咀嚼筋とどのような類似性や差異がみられるかを理解する。

評価方法

各年次での解剖学全般および研究テーマに関する理解度、さらに研究活動、学会発表および論文公表の成果などで評価する。