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大阪歯科大学

身近に存在するさまざまな物質や現象について化学の目で見て思考する。

化学とは、元素、原子、分子など身の回りに存在する物質の最小単位の構造および性質から、身の回りに存在する物質および現象を理解していく学問です。歯科においても、例えば、歯の構成成分であるエナメル質を形づくるヒドロキシアパタイトという物質、そのヒドロキシアパタイトと中和反応することでう蝕(むし歯)を引き起こす酸という物質、う蝕の予防に用いられるフッ化ナトリウムという物質、唾液に含まれるイオンによる緩衝作用という現象、コンポジットレジン修復材料に含まれる光で重合する高分子という物質など、様々な物事を化学で説明し理解することができます。そのため、歯科の専門的な学問をしっかりと身に付けるためには、化学の物質および現象の正しく理解することが重要となります。そこで初年次における化学では、講義や実習を通して、歯科医療人として必要な化学的なものの見方、思考法を身につけてもらいます。

化学教室ホームページ

研究室のメンバーMEMBER

教授/藤原 眞一
  • 講師/牧田 佳真
  • 助教/津田 進

学生へのメッセージMESSAGE

受験生・高校生の皆さん、化学は新しい材料の開発や物性の創生など最先端の科学であると同時に医学・歯学を始め多くの学問の根幹を形成しています。歯科医師になるために必要な準備コアカリやコアカリにも化学が関係するところがたくさんあります。普段から、教科書や参考書に書いてあることを丸暗記するのではなく、身の回りの現象も含めてなぜだろう?どうしてだろう?という眼で見ると新たな発見があるはずです。

研究活動

パラジウムや白金を触媒とする位置および立体選択的反応や亜鉛やルテニウムを内包したヘミクリプトファンによる触媒反応の開発、ロジウムを触媒とするシクロデキストリンの空孔を反応場とした有機合成反応の開発に関する研究を行っています。

  1. 炭素—カルコゲン元素結合の不飽和結合への位置および立体選択的付加反応の開発
    遷移金属触媒を用いて炭素-ヘテロ元素結合を切断し、これらのユニットを不飽和炭化水素に付加させる反応は、ヘテロ元素官能基の導入と炭素鎖の伸長を一挙に達成する合成化学的に優れた手法の一つです。我々は、パラジウムおよび白金触媒による炭素-カルコゲン(硫黄またはセレン)結合の活性化と、それに続くアルキン、アレンへの位置および立体選択的な付加反応を鍵とする新規な炭素骨格構築手法の開発を行っています。
  2. ヘミクリプトファンを用いた触媒およびMRI造影剤の開発
    ヘミクリプトファンは、9員環のお椀型のホスト分子と三脚型のポリアミン配位子をスペーサーを介する共有結合で連結した中空構造型の配位子です。このヘミクリプトファンに金属イオンを配位させると、配位した金属イオンは中空構造の内側に位置する金属内包錯体を形成します。我々は、この金属内包錯体の特性を活かした触媒や高感度MRI造影剤の開発を行っています。
  3. シクロデキストリン(CD)を有するカルベン(NHC)配位子の合成と触媒反応への応用
    遷移金属を用いる不斉触媒反応は、医薬品等のファインケミカルズ合成における重要な手段の一つであり、遷移金属錯体の触媒機能を制御する上で不斉配位子の設計は非常に重要です。我々は、CDの包接能を巧みに利用し、高効率で基質選択的かつ立体選択的触媒反応を同時に達成する有用な不斉配位子の創生を目的として、CD-NHC配位子群の開発を行っています。