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大阪歯科大学

歯学の勉強は歯から始まる

口腔解剖学講座では歯の形態や歯列・咬合を肉眼的に究明する「口腔解剖学」と歯および歯周組織の正常構造および発生過程を顕微鏡的に理解する「口腔組織学」の2つの分野を学びます。歯科医師が臨床上さまざまな療法を行うにあたって、歯の形態、歯系組織の正常な組織構造、あるいはそれらの発生過程を理解していることが必要です。歯は消化器官の入り口にあるため、目に触れやすく、多くの人々にとってなじみ深いものですが、口腔の中で重要な役目を果たす歯および歯周組織を扱う「口腔解剖学」「口腔組織学」は歯科医学に携わる者の最初の門戸であるため、歯科臨床への基本的実学ともいえます。また、歯の修復にあたっては歯の形態を十分に理解し、実際に歯の形態そのものを再生復元する精密な技術を修得する必要があります。この点が一般解剖学と異なるところです。

研究室のメンバーMEMBER

教授/田村 功
教授/隅部 俊二
  • 講師/上田 甲寅
  • 助教/松田 哲史

学生へのメッセージMESSAGE

口腔解剖学は主に歯や口の中の構造物がどのような形やつくりをしていて、どのような働きをしているかを学ぶ、歯学の基礎を成す学問です。私達の扱う分野は一見すると口腔に限定されているようですが、この小さな世界で実は全身と係わりの深い現象がたくさんみられます。従って私達は咀嚼器官を通して、脳をはじめとした全身を視野に入れた講義や研究を行っています。口腔解剖学を学んだとき、初めて歯科医師になるための第一歩を踏み出したと実感することでしょう。

研究活動

口腔解剖学講座では口腔の形態学全般を教育・研究しており、その対象は歯の形態、歯列・咬合などを肉眼的観察、計測、分析から、歯および歯周組織の微細構造と組織化学にまで及んでいます。また歯周組織の発生・成長から加齢変化に至る長いスパンを対象としています。さらに比較解剖学分野では人類学的な研究ばかりでなく現生の生物から古生物に至るまで幅広く研究対象としています。
現在、肉眼解剖学分野では歯列弓形態の解析を、組織学分野では歯系組織にみられるリンパ系の観察を、歯系組織の発生の分野においては分子生物学的手法を用いて硬組織形成に関与する遺伝子の検索を進めています。また口腔顎顔面組織における疼痛の発生と中枢での情報伝達についても形態学的な見地から研究しています。さらに組織幹細胞の研究を主体とした再生医学の分野に新たに取り組むべく、ラット歯髄幹細胞や骨髄細胞の培養による基礎研究も進行中です。

  1. 歯系組織の微細構造の研究

    染色体の先天異常による影響などを調べています。


    歯髄組織の透過型電子顕微鏡像 象牙芽細胞層;細胞間結合装置とKorff線維の分布

    歯髄組織の透過型電子顕微鏡像
    象牙芽細胞層;細胞間結合装置とKorff線維の分布

  2. 硬組織再生(特にインプラント体周囲のオッセオインテグレーションについて)についての研究

    間葉系幹細胞を3次元培養により骨芽細胞様細胞に分化誘導しインプラント体周囲での硬組織形成の様相と、細胞および細胞外基質のターンオーバーなどを研究しています。


    骨髄由来間葉系幹細胞のコラーゲン3次元培養

    骨髄由来間葉系幹細胞のコラーゲン3次元培養

  3. 歯並びを決めている要因についての研究

    歯並びを決めている要因は何かについて、歯型をさまざまな角度から計測することによって追究しています。

  4. 歯や顎や口の中の痛みの伝わり方と痛みの持続についての研究

    痛みは放っておくと治りにくくなることがあります。刺激を受けると歯や口の中、脳はどう変化しているかを探り、長く続く痛みの原因について研究しています

  5. 発生・発育期の栄養摂取状況が顎口腔領域におよぼす影響についての研究

    モデル動物を作製し、各種栄養素の不足が味覚受容機構や顎および歯の発育にもたらす変化を観察しています。


    味蕾の多重染色像

    味蕾の多重染色像