歯周病学は国民の全身の健康に関わる前途明るい学問です
歯周病は歯科の疾患の中で齲蝕と並ぶ主要疾患です。高齢化がますます進む日本において、8020運動の成果もあって80歳以上で20本以上の歯を持っている方は珍しくありません。高齢になっても多くの歯が残るようになった結果、高齢者における歯周病の罹患率が増大しており、歯周病に対するニーズはますます高まっております。また、歯周病は全身との関わりが最も注目されている歯科疾患で、特に糖尿病や、動脈硬化症などの血管疾患との関わりが注目され、歯周治療によってこれらの全身疾患の改善につながることが期待されています。したがって、歯周病学は、国民の健康につながる学問としてますます期待を集めております。
近年、再生医療の進展によって、これまでは不可能だった失われた組織の再生が現実のものとなってきましたが、歯科における歯周病学も再生医療に深くかかわるようになってきました。その結果、以前では抜歯されていたような歯でもちゃんと保存され、機能できるようになってきました。国民の健康増進と、歯科における再生医療の一翼を担う歯周病学の前途は大変明るく、歯周病学講座は、教育・研究・臨床においてしっかりとこの分野を推し進めています。また、講座員に対し歯周外科実習などによる技術の向上を目指し、歯周病学会の認定医・専門医取得を積極的にサポートしています。医局の雰囲気も大変明るく、和気あいあいとしています。歯周病学に興味のある学生さんはぜひ相談に来てください。
研究室のメンバーMEMBER
学生へのメッセージMESSAGE
本講座でしっかり学んで、歯周病治療に卓越した歯科医師として、ぜひ認定医・専門医を取得してください。大学院に入学すると卒業までに認定医が取得できるよう強力にバックアップします。また、大学院では歯周病学において興味深い研究テーマにしたがって、研究を進めてもらっています。
歯周病学の主要テーマである歯周組織再生、歯周病と全身疾患について主に研究を進めています。その他、歯周病治療におけるレーザー治療、抗菌光線力学療法、歯肉の色素解析による歯周病診断の開発等についても研究を進めています。 当講座での研究内容は,科学研究費をはじめ多数の外部研究資金により行われ,できるだけ高いインパクトファクターの学術雑誌に掲載されています。
糖尿病重症度とAGE(最終糖化産物)にスポットを当て、糖尿病患者に対しての歯周組織再生治療の効果について、創傷治癒や硬組織分化誘導の分子基盤の構築を目指している。
また、糖尿病モデルラットを用いて免疫組織学的に関係を調べている。
1.表面性状の改良に伴う硬組織分化誘導
2.日常歯周治療で用いている研磨剤に対するインプラント周囲溝への応用
高出力赤色LEDを用いて歯周病原細菌に対する活性酸素の影響や間葉系幹細胞への照射による歯周組織再生治療への臨床応用に向けての基礎研究を行なっている。