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大阪歯科大学

茨城県で開催された今年の国民体育大会。10月6日にはライフル射撃の成年男子10mエアピストル競技決勝が行われ、本学歯学部2年の宮脇正人さんが5位入賞を果たしました。宮脇さんは16日に川添堯彬理事長・学長に結果を報告。「今回の輝かしい成績は、大学や後輩にとり大きな励みになった。あとは勉強もしっかり!」と祝意と激励を受けました。

宮脇さんが出場したエアピストル競技は、10m先に固定された電子標的にピストルの弾を発射し点数(満点600点:10点×60発)を競うもの。的は同心円状に1~10点まで分かれており、中心の10点は直径11.5mmという小ささ。単発式のため1射ごとに弾を装填し、構え、照準を合わせます。その間、約75秒(競技時間75分)。集中力の持続が要求される、非常にメンタルなスポーツです。

高校2年時に僅か1点差(距離に換算すると1mmの差)でジュニアでの国体出場を逃したことのある宮脇さん。今回は和歌山県代表(1名)となり、さらに近畿ブロック代表3名に選抜され、晴れて初出場となりました。本選には16名がエントリー、うち宮脇さんを除く決勝に進んだ7名は警察官、自衛官等すべて社会人でした。

今春、立命館大学政策科学部を卒業後に本学歯学部へ編入学した宮脇さん。実は、立命大在学中は射撃競技で全日本学生選手権大会(インカレ)2連覇、JOCジュニアオリンピック2連覇を達成。2017年度オリンピック有望選手にも選出された経歴をもつ実力者なのです。

本学入学のきっかけは、就職活動を始めようとする時期に、歯科医師のご両親から「スポーツ歯科」に関する話を聴いたこと。「競技人生を終えた後は、歯科を通じて次世代のトップアスリート育成の役に立ちたい」。警察官になってさらに射撃に専念する路もありましたが、現役引退後の人生を思い描いたとき、スポーツの分野でも貢献できる「歯科医師」という職業の魅力に目が開かれたそうです。それからは猛勉強をして文系から理系の大阪歯科大学へ。
編入学から7か月が過ぎた今、解剖学や生理学が競技に生かせることを学び、「理系科目の勉強も楽しい」といいます。平日は学業と体幹や筋力トレーニング。週末は、中学3年から通う、大阪府能勢町の国体記念スポーツセンターライフル射撃場で練習の日々を送っています。

宮脇 正人さん(歯学部2年)

国体5位入賞という今回の成績は「満足のいく結果ではなかった」と話す宮脇さん。次戦は、来年3月—大学の進級試験終了後—に行われる全日本選手権。上位入賞を狙います。
歯科大生として“ストレートで歯科医師国家試験合格”を当面の第一目標に掲げる宮脇さんにとって、学生の本分である学業は何よりも最優先。その上で、射撃にも最大限打ち込み、実績を残したいと考えています。なぜなら、将来歯科医師としてスポーツ選手に接するとき、誇れる実績があれば説得力が増すと思うから……。
宮脇さんの競技者としての最終目標は、もちろんオリンピック出場。東京の次のパリ、その次のロサンゼルスを視野に入れています。学業と射撃競技、宮脇さんがこれから二つの道を究めていかれるよう、大阪歯科大学は大学全体で応援しています。

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