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大阪歯科大学

3月17日(月)~19日(水)に千葉県・幕張メッセで開催されたAPPW2025(Anatomy-Physiology-Pharmacology Week in 2025)において、歯学部3年生の朝子学飛さん、2年生の西野まいさんがポスター発表を行いました。

この学術集会は、日本解剖学会、日本生理学会、日本薬理学会というそれぞれが長い歴史を持つ我が国を代表する基礎医学系学術団体が合同で開催する大会で、3学会の合同開催は初めて。今回の大会は、歴史的意義と未来への展望を持つ特別な会合となりました。
APPW2025の大会テーマである「協奏の未来へ~生命を探る・解く・護る~」は、それぞれの学問領域が果たす役割—解剖学:生命を構造の面から探る、生理学:生命の機能を解き明かす、薬理学:生命を護る手法を開発する—を象徴しており、これらを統合し、細胞や臓器の恒常性維持、個体と環境の協調、さらには地球規模での健康と持続可能性を探求することを目指します。

朝子さんは、「重複下大静脈について」を発表(解剖学講座・戸田伊紀専任教授指導)。人体解剖学実習で発見された重複下大静脈は稀な解剖学的異常ですが、特定の疾患や手術手技に影響を及ぼす可能性があり、本発表ではその構造的特徴と発生メカニズムを解明し、臨床応用への示唆を議論しました。
「いろいろな先生方に質問をしていただき、緊張しましたが、大変ためになりました。今後、論文作成も頑張っていきたいです」。発表後の朝子さんは笑顔でこう話していました。

西野さんは、「歯学部におけるカダバー・サージカル・トレーニングの役割」を発表(解剖学講座・上村守主任教授指導)。歯学部における教育プログラムとしてのカダバー・サージカルトレーニングの意義と役割について考察した本研究は、教育的効果を検証するとともに、解剖学教育と臨床スキルの統合を目指す新しいアプローチを提示しました。
前日は不安と緊張で眠れなかったという西野さん。先生方のサポートを受け、無事にプレゼンテーションを終えて「学会発表という貴重な機会をいただけて感謝しています」と話していました。

朝子学飛さん

西野まいさん

大阪歯科大学では、これらの研究を通じて学生のうちから「リサーチマインド」を滋養し、基礎解剖学の理解を深めるだけでなく、医療現場での応用を意識した学術貢献を行っています。今回、次世代の研究と教育の発展を目指す学術集会に発表者として参加することで、基礎医学の最新知見を共有し、学術交流を深めることができました。

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