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大阪歯科大学

大阪歯科大学医療保健学部の濱島淑恵准教授が取り組む「ヤングケアラー(家族の介護を担う子どもや若者)」に関する研究活動が、2018年1月9日(火)にNHKのおはよう関西(7時45分~)と京いちにち(18時30分~※京都のみ放送)の二つの番組で紹介されました。

番組では『家族の介護を担う若者 初の調査で見えた実態』と題し、介護を担う若い世代が直面する問題が取り上げられました。番組の中で濱島先生は「子どもが担うにしては過剰すぎるケアを担っている子どもたちがいて、勉強ができなくなったり友達関係が築けなくなったり、または健康面や生活面にマイナスの影響を与えるケースがある」と指摘。「物心ついた頃から当たり前のようにケア役割があって、そこから逃げるという発想すらなかったり」と説明した上で、「社会の矛盾のなかで(ヤングケアラーは)生まれているわけですから、家庭の文化という問題ではなくて、社会全体で支えていかなければならない存在だと認識してほしい」と呼び掛けています。

濱島先生をはじめとするグループは一昨年、大阪府で高校生にアンケートを行い、約5200人から回答を得ました。これまでヤングケアラーに関する調査は小中学校などの教員を対象に日本ケアラー連盟が実施していますが、当事者である若者に直接アンケートを行ったという点で、今回の濱島先生らが行った調査が初めての本格的な実態調査となります。

先生は今後さらにヤングケアラーという言葉の普及や認知度を高め、彼らが抱える問題の周知拡大を図りたいとの抱負を持っています。濱島先生の研究活動や本学での取り組み等について、近日中にODU MAGAZINEに掲載する予定です。

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