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大阪歯科大学

2017年6月17日(土曜日)・18日(日曜日)に行われた第37回 日本歯科薬物療法学会学術大会(テーマ:歯科薬物療法のいまを探る -現状と今後に求められるもの- )において、本学歯学部薬理学講座の河井まりこ講師が「非外科的歯槽骨再生薬物療法に向けての動物モデル」と題して口頭発表をされ、優秀発表賞を受賞されました。

河井先生は、バイオ医薬品として新たな注目を集める遺伝子治療に着目し、これまで利用の難しかった骨形成蛋白(Bone Morphogenetic Protein: BMP)を遺伝子治療へ応用し、目的の部位へ安全かつ簡便に骨を誘導する実験に成功しました。
「口腔外科学講座で臨床に携わっている時、インプラント治療のために自家骨移植術をした患者さんの大変さを体験したことが、骨の再生治療の研究を始めるきっかけとなりました。今回の成果を早期に実用化し、安全で簡便な骨の再生治療法として確立したいと考えています。」と受賞の喜びを語ってくださった河井先生。
現在の治療では顎の骨が減少した患者さんへ、インプラント治療などを行う際には人工骨や自家骨の移植など、外科的処置を伴った骨再生治療が一般的ですが、今回の成果が実用化されれば、高齢の患者様などにも負担なく顎の骨を増やすことが可能とのことです。

- 河井まりこ -
歯学部 薬理学講座 講師
2015年 4th International Conference on Cell & Gene Therapy in London Best Poster Award 受賞
2017年 第37回 日本歯科薬物療法学会学術大会 優秀発表賞 受賞

河井講師より在学生へ向けて一言

「歯科医師はたくさんのことにチャレンジできます。歯科医師としての知識と技術はもちろんのこと、自分次第で歯科医師としての可能性は広がっていきます。そのことに気づいたとき皆さんの本当の歯科医師としての人生が始まります。やりたいこと、チャレンジしたいことを諦めず、そして、その時、その時の最善を尽くせば、きっと素晴らしい歯科医師としての道が広がることでしょう。皆さんの努力を応援しています。」

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