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大阪歯科大学

このほど、本学歯学部口腔外科学第二講座の長谷小町助教が2024年度大阪歯科学会学術奨励賞を受賞し、2月12日、楠葉キャンパスにて賞状の授与が行われました。
この賞は、歯学およびこれに関連する医学の進歩、発展に貢献する若手研究者が執筆した研究論文を表彰するもので、今回長谷助教を責任著者とする「Risk factors of neurosensory disturbance after sagittal split ramus osteotomy(下顎枝かがくし矢状しじょう分割術ぶんかつじゅつ後の神経感覚障害を惹起する因子について)」が受賞論文に選ばれました。

この研究は、下顎枝矢状分割術(顎変形症の治療に用いられる、下あご手術の代表)を受けた患者さんの術後神経感覚障害に影響を与える要因を調査したもので、性別、年齢、総手術時間、出血量はその要因ではなく、下あごの骨の移動方向、下歯槽神経の露出の有無、下あごの骨の厚さ、上顎結節(上あごの骨と下あごの骨の間にある関節)から下顎までの距離などが影響を与えているということを示しました。

長谷助教のコメント

「このたびは奨励賞という名誉ある賞を賜り、大変光栄に存じます。同時に名誉ある賞に恥じぬよう身の引き締まる思いです。選考委員の先生方、査読者の先生方、これまでご指導いただきました多くの先生方に深く感謝いたします。受賞の対象となった論文は、顎矯正手術の術後の神経感覚障害が患者様の手術に対する満足度に大きく影響を及ぼすことから着想を得ました。論文では、先行研究ではあまり触れられていなかった、CTの冠状断での骨の厚み等に焦点を当てております。この論文が今後の臨床実践の発展に少しでも寄与できれば嬉しいです。今回の受賞を励みに、今後も精進し、様々な次元における歯科医学の発展に貢献ができるように努力を重ねていきたいと思います。この度の受賞について、重ねて深くお礼を申し上げます。ありがとうございました。」

顎変形症に関するお悩みなどがありましたら、お気軽に本学附属病院「顎変形症外来」へご相談ください。

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