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大阪歯科大学

4月25日(水)、大阪歯科大学では、楠葉キャンパスで今年度の歯学部学生研究発表会を行いました。

本学では、学生に研究マインドを涵養することを目的に、一昨年度から歯学部第3学年のカリキュラムに『研究チャレンジ』という科目を開講。研究に興味関心を持つ学生を積極的にサポートしています。学生研究発表会は学生たちがこれまで取り組んできた研究の中間発表の場として開催しており、今回は2017年度(本学)学生研究助成金に採択された5グループが発表しました。研究テーマ及び発表者は以下の通りです。

発表はOral形式でスライドを使って行い、①研究テーマの独創性(学生らしさ)②研究内容の独創性(画期性・斬新さ)③研究方法の的確性④研究結果の科学的整合性⑤研究発表の論理性(一貫性があるか)⑥プレゼンテーション能力⑦語学力⑧研究テーマのストーリー性⑨研究内容の将来性⑩基礎部門では学術的価値、臨床部門では研究内容の臨床的価値——の10項目を評価。発表時間は日本語での発表を10分、英語での要約説明を1分、質疑応答を10分とし、制限時間を超えると減点対象になります。評価は学生部長の田中昌博教授をはじめ、学生部委員の教員が行いました。

質疑応答の時間では、「曲げ強さが増加したのは、セルロースが入ったからと解釈してよいか?」「コストメリットで劣るということだが、大体どれくらいで買えるのか、一般ユーザーが買える価格に落ち着くのか教えてください」等と、発表のさらに細かな点や疑問点について、教員や学生から次々と質問が飛びました。発表者は、緊張した表情ながらも一つひとつの質問に丁寧に答えていました。さらに「極めて有効であることが認められたという表現はちょっと強すぎるのでは」「研磨すると細菌が付着しないので実験が成り立たないというのはおかしい」といった指摘もあり、考え込む学生や、予想していたのか、的確に答える学生もいました。

発表会は18時半開始にも関わらず、教員はもちろん新入生も参加し、最後まで熱心に聴講していました。最後に、田中学生部長が「4年生・5年生になったばかりの皆さんがこんなに立派なプレゼンができることに驚き、感動しました」と述べ、発表者に大きな拍手が送られました。
学生たちは今後も引き続き研究を深め、各学会等で発表する予定です。本学は、多くの学生が研究の面白さと喜びを知り、長期的に取り組んでいくことを願っています。

また、この発表をもとに、8月24日に東京の歯科医師会館で行われるSCRP(Student Clinician Research Program:全国の歯学生による研究発表の大会)日本代表選抜大会に出場する本学代表として、4年生の城山佳洋さんが選ばれました。

♦研究テーマ及び発表者
『セルロースナノファイバーはグラスアイオノマーセメントの強化に応用できるか』4年・城山 佳洋
『シクロデキストリンによる歯の着色予防効果の検討』4年・廣瀬 赳司
『唾液由来メッセンジャーRNAを用いた肺がんリスク調査 Lung cancer risk in smokers using salivary derived mRNA』5年・杉井 良成
『T-Scanを用いた咬合発育各期における咬合安定性の評価』4年・阿江 公規、明石 裕生
『プラーク付着抑制を目的としたコーティング剤の開発』4年・三代 敦子、柳瀬 敏子、山尾 寿利

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