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大阪歯科大学

本学医療イノベーション研究推進機構(TRIMI=トリミ)事業化研究推進センター主催による第1回「医療機器開発講習会」が10月7日、日本歯科材料工業協同組合の協力を得て、創立100周年記念館で開かれました(Web同時開催)。
これは、<学内外シーズの事業化・製品化に向けて開発支援を行う>というミッションを帯びた事業化研究推進センター(2021年11月創設)が、その使命に即して、歯科医療機器・医療材料の開発を円滑に、かつ促進するため、主に医療機器を扱う企業を対象に企画。会場には企業の薬事部門担当者等69人が来場し、131人がライブ配信を視聴しました。

冒頭、本学の川添堯彬理事長・学長が「企業の皆さんと共に、ぜひイノベイティブな領域を世界に向けて生み出したい。そういう意気込みで本学はTRIMIの充実、発展に力を入れています」と挨拶。
続いて、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)を退任し、今年1月に事業化研究推進センター教授に着任した谷城博幸先生が、同センターの紹介を兼ねて講演しました。谷城教授は最初に医療イノベーション研究推進機構の略称“TRIMI”について言及。「TRIMIはTry Meと聞こえる。<わたしを試して>というのはチャレンジングで、いい響きだね」と知人に言われたという逸話を披露し、「こういう感じで覚えていただければ」と先ずは名前の覚え方を伝授。そうして事業化センターにおける開発支援事例や、材料組合と共同で取り組む認証審査に係るワーキンググループ活動などを紹介しました。

その後、PMDA実務担当者から、薬事申請・審査に関する最新情報や、改正「医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令(QMS省令)」への対応について講演があり、最後は第三者登録認証機関のBSIグループジャパン株式会社・鈴木義明部長が、認証申請・審査に関連する最近の動向等について、忌憚のない意見を交えつつお話しくださいました。
講演後の質疑応答では、PMDAへの質問が多く寄せられたほか、今後の要望として、<新たな医療機器の創出>をテーマとして扱ってほしいといった、この講習会への発展的な要望も頂きました。

閉会に際し、馬場俊輔TRIMI機構長は、200人もの聴講者と4人の講師各位に謝辞を述べた上で、次のように挨拶しました。「これからも継続的にこの講習会を開催し、企業の皆さんのためになるようなこと・知りたいことを取り上げていきたい。本日はアカデミアの先生方も何人か参加くださっているが、こうした先生方は(薬事プロセスにおける)出口戦略に迷っておられる。そうしたこともこの場で議論していただけるようにしたい。そして私ども事業化研究推進センターも併せてご利用ください」
終了後の参加者アンケートには「関西圏にも事業化研究推進センターのような取り組みがあるのは、企業にとっても非常に良いこと」、「新医療機器等の開発を行うときはTRIMIの利用を検討したい」などの感想が寄せられ、“大阪歯科大学にTRIMIあり”を示す貴重な機会となりました。

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