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大阪歯科大学

Er:YAGレーザー成膜法を用いて審美修復されたエナメル質(左:修復前、右:修復後)

Er:YAGレーザー成膜法を用いて審美修復されたエナメル質(左:修復前、右:修復後)

このほど、近畿大学名誉教授で大阪歯科大学客員教授の本津茂樹先生と、本学歯学部歯科理工学講座の橋本典也主任教授らの研究グループが、株式会社モリタ製作所(京都市)と共同で、エナメル質を治しながら歯を白くする技術を開発しました。
これは、歯科治療で一般的に使用されるエルビウムヤグ(Er:YAG)レーザーを用いて、歯の主成分であるハイドロキシアパタイトを直接歯の表面に付着させることで、エナメル質を修復しながら歯を白くするという技術。

現在、審美歯科の治療法として主流の、①研磨剤によるクリーニング、②漂白剤によるホワイトニング、③エナメル質の一層を削り白い詰め物を貼り付けるラミネートベニアは、いずれもエナメル質にダメージを与えるなどマイナス面が懸念されますが、この新技術では歯と同じ成分のハイドロキシアパタイトを用いることにより、アレルギー反応を起こさない、安全な治療法としての期待が高まります。

橋本典也主任教授

橋本典也主任教授

今回の新しい審美修復技術の開発について、「すでに、Er:YAGレーザーをお持ちの歯科医院も多く、Er:YAGレーザー先端ユニットの開発も終わっている。広く普及する治療技術となるのでは」と展望を話してくれた橋本先生。
今後は、歯科医師会や歯科機器メーカーの協力を得て、臨床研究及び治験を実施できる体制を整備し、実用化をめざすこととしています。

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