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大阪歯科大学

2024年11月16日(土)・17日(日)に鹿児島県で行われた第72回国際歯科研究学会日本部会(JADR)総会・学術大会において、本学歯学研究科・歯科麻酔学専攻2年の谷口侑里映(ゆりえ)さんが学会発表を行い、見事JADR/GC 学術奨励賞を受賞しました。

JADRは、国際歯科研究学会(International Association for Dental Research:IADR)の日本部会で、歯科医学および関連分野の研究の促進を図り、口腔保健の向上に寄与することを目的としている学会です。

今回谷口さんが受賞したJADR/GC 学術奨励賞は、「発表の時点で38歳未満である者」という条件があり、歯学の発展に寄与する若手研究者育成のための賞となっています。
多数の応募者の中から事前審査を経て、選抜された22名が英語による発表およびディスカッションを行った結果、今回は谷口さんほか4名が受賞者に選ばれました。

谷口さんの発表演題は「Exosomes from iPS-Derived PDL Cells Promote Osteogenic and Anti-Inflammatory Properties」。iPS細胞由来歯根膜細胞から得られたエクソソームが歯周再生のための骨形成および抗炎症作用に強力な効果を示すことを発表しました。
 
昔から英語を話す機会が多く、英語を話すことに抵抗はなかったという谷口さんですが、それでも「自分の研究内容を英語で考えて発表、説明するということは想像以上に準備しなければならなかった」とのこと。しかしながら同時に、それが「すごく楽しかった」とも。受賞に関しては、「研究をはじめて2年目の自分が選んでいただけるとは思いもしませんでしたが、研究に対して真剣に向き合って努力していることが評価されたのかもしれません。まだ実感が湧きませんがとても光栄です」と語ってくれました。
 
谷口さんを筆頭著者とする今回の研究は、本学の城 潤一郎・歯科理工学講座准教授、岩﨑剣吾・医療イノベーション研究推進機構准教授、橋本典也・歯科理工学講座主任教授および百田義弘・歯科麻酔学講座主任教授と共同で行われたもので、谷口さんは「研究に没頭する環境を作ってくださった百田先生に感謝しています。橋本先生、城先生、岩崎先生には根気強く情熱的に毎日研究のご指導をいただいております。本当に感謝の気持ちでいっぱいです」と各先生方への感謝の意を示しました。
なお、谷口さんは一般財団法人寺山財団の歯科奨学金制度において令和7-8年奨学生としても採用されています。この奨学金は、歯科医学を研究する学業・人物ともに優秀な大学院生に与えられる返済不要のもので、採用者数は毎年5名程度です。
谷口さんはまさに奨学金制度の趣旨に合致する将来有望な人材であり、今後の活躍がますます期待されます。

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