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大阪歯科大学

2024年11月8日(金)13時より、晴天の中、大阪歯科大学楠葉学舎講堂にて解剖体慰霊祭が厳かに挙行されました。川添堯彬理事長・学長をはじめとする大学関係者、学生、ご遺族らが参列し、歯科医学教育の発展に寄与した献体者の崇高な精神に深い敬意と感謝を捧げました。
 
式典は、四天王寺の導師による読経で始まりました。その後、上村守・解剖学講座主任教授が「献体者は単なる学びの対象ではなく、生命の尊さを教えてくださる最初の患者であり、私たちの恩師でもあります」と述べ、人体解剖学実習を通じて得られる学びの重要性を強調しました。人体解剖学実習では、教科書だけでは理解できない人体の神秘や構造を直接学ぶことができ、それにより学生たちは医療者としての使命感と倫理観を養うことができます。

川添理事長・学長も、「献体は未来の医療を支える究極のボランティア精神であり、医療教育の基盤です」と語り、ご遺族の理解と協力に対して感謝の意を示しました。また、「献体者の思いを受け継ぎ、患者さんの生命と生活を守る責任を持つ医療人として成長してほしい」と学生たちへ激励の言葉を送りました。

学生代表も感謝の言葉を述べ、「解剖学実習を通じて、知識だけでなく命の重みを学びました。献体者とご遺族の方々への感謝の気持ちを胸に刻み、歯科医師として責任を持って患者さんに向き合うことで恩返しをしていきます」と誓いを新たにしていました。人体解剖学実習では、一つのご献体を6人の班で担当し、4か月にわたる密度の濃い実習が行われました。学生たちは緊張感と責任感を持ちながら解剖に取り組み、学びの場としてだけでなく、自らの使命感を深める機会として捉えていました。

式典の最後には、参列者全員で焼香を行い、故人の冥福を祈りました。厳粛な空気の中、献体者とご遺族への感謝、そして生命への敬意が改めて心に刻まれる時間となりました。解剖体慰霊祭は、未来の歯科医療を担う学生たちにとって、命の尊さを深く学び、医療者としての覚悟を新たにする大切な場となりました。

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