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大阪歯科大学

EPISODE001

先生や仲間と共に掴んだSCRP2位の栄誉。その後に目指すことは…。

歯学部 / 5年
小村 晃広

PAST

1これまで

リアルな社会人の姿が歯科医だった

お父様の存在がきっかけで歯科医を目指したという小村晃広さん。「子どもの頃から、歯科医である父が治療する様子を見ていました。高校のときは別の進路を考えたりもしましたが、僕にとってはやっぱり、歯科医が一番リアルな社会人の姿だったんです」。大学選びでも、お父様のアドバイスが参考になったといいます。「父は学会などで、大阪歯科大学出身のすばらしい先生にたくさん出会ってきたそうです。それで、僕にも進学を勧めてくれました。さらに、長い歴史のある学校で、カリキュラムが充実している点も魅力的でした」。

歯科にはもともと馴染み深かったようですが、大学で本格的に学び始めるとそれまで漠然としたイメージしか抱いていなかったことに気づいたそうです。「歯科といっても口の中だけでなく、身体全体を理解したうえで治療しなければならないということを、大学で初めて知ったんです。覚えないといけないことがたくさんあって苦労しました。また、口内という小さなスペース内で治療しなければならないので、知識だけでなく手先の器用さも必要。歯科医の大変さを知ったことで、父を先輩としても尊敬するようになりました」。

また、大学ではさまざまな長所をもつ人たちと出会い、成長することができたといいます。「ひたむきに勉強する同級生や、幅広い分野で活躍する先輩たちを見ていると、自分も負けずに頑張ろうと思えるんです。先生も、とても熱心な方ばかり。先生と学生との距離が近く、親身になって指導してもらえるのは、少人数制である大阪歯科大学の強みだと思います」。

PRESENT

2

臨床実習生として附属病院で学びながら、海外にも目を向ける

現在5年生の小村さんは、臨床実習生として大学の附属病院で患者さまの治療を行っています。「指導していただいている先生が治療の意図をその都度教えてくださるので、とても勉強になります。診療後にもさらに詳しいレクチャーがあるのですが、自分のレベルに合わせてもらえるので、モチベーションアップにもつながっているんです」。
実習で忙しい毎日を送りながら、英語の勉強にも力を入れているのだそう。「父は英語ができるので、日本語を話せない患者さまも受け入れているんです。それを見ていて、将来歯科医になるのであれば英語は必須だと思いました。本腰を入れて勉強し始めたのは今年から。夏には、中国の四川大学への海外研修にも参加したんです。現地の学生はみんな流暢に英語を話していたので、危機感を覚えました」。

2週間にわたる研修期間中には、ショックを受ける場面もあったのだとか。「日本の歯科大学は6年制ですが、四川大学は5年制。カリキュラムが違うため、僕たちと同学年の学生であってもより高度な治療を病院で行っていました。学生がどこまで治療に関われるかというのは国によって異なりますが、彼らが堂々と診療する様子に愕然としたんです。日本だけでなく、世界基準で自分の立ち位置を理解できたのは大きな収穫でした。先へ進んでいる海外の学生に追いつくためには、より熱意をもって学ぶ必要があると感じています」。

小村さんはまた、日中国交正常化45周年を記念して訪中する学生団のメンバーに選ばれ、北京大学にも1週間派遣されました。「北京大学では、歯科に限らずさまざまな分野を学ぶ日中の学生と出会えました。志の高い人ばかりで、すごく刺激をもらいました」。

FUTURE

3これから

大学院で研究に打ち込んだ後、患者さまの不安に寄り添う歯科医に

今は臨床の場を中心に学んでいる小村さんですが、研究にも情熱を抱いています。3年生のときには一定の成績を収めた学生が履修できる授業科目「研究チャレンジ」を選択。先生方の懇切丁寧な指導を受けながら同級生と共にそのとき始めた審美歯科に関する研究は、学内の学生研究発表会で最優秀となりました。そして大阪歯科大学代表としてSCRP(スチューデント・クリニシャン・リサーチ・プログラム、学生が自身の研究成果をポスター形式でプレゼンテーションする全国歯学部学生の研究発表会)の日本代表選抜大会に出場し、見事臨床部門2位に輝きました。(研究テーマ「フッ素置換脂肪酸を用いた歯面の化学修飾による着色予防」)
「卒業後は大学院に進学して研究に打ち込むつもりです。とくに興味があるのは、審美治療。よく知られているホワイトニングを例にとれば、色素を酸で溶かして落とすため、やりすぎると知覚過敏の原因になることがあります。また、あまりに白くしすぎると、肌の色に馴染まず不自然に見えてしまうことも。より副作用が少なく、生まれ持った歯の色をキープしながら自然に仕上がる審美治療を追究したいですね。SCRPでは着色自体を防ぐフッ素コーティングの研究をしたので、その方法もさらに深めて臨床にまで発展させることを考えています」。

もっともやりがいを感じるのは、長い歯科研究の歴史に貢献できる点だといいます。「研究は、巨大なジグゾーパズルのピースを埋めていくようなものだと感じています。何もないところから始めるわけではなく、多くの人が積み重ねてきた研究があるからこそ、それを踏まえて新しいテーマに取り組むことができる。さらに、自分の研究もまた誰かが受け継いでくれます。実際に、3年生のときに考えた実験の方法は後輩が活用してくれました。大きな研究の流れのピースを自分たちの手で作ることができたのだと思うと、達成感があります」。

大学院卒業後には、歯科医の道に進むことを考えているのだそう。目指しているのはどのような歯科医でしょうか。「患者さまの親身になれる医師が目標。問診の際、医学的に見れば誤ったことを聞く場合もあるのですが、それを頭ごなしに否定するのではなく、しっかり話を聞いて不安に寄り添いながら治療を行えるようになりたいです。歯科の勉強は一見するとバラバラの分野の集合のようでも、学びが深まっていくとすべてつながっていることがわかってくるんですね。そうした知識や研究の一つ一つが、患者さまへの治療に集約されるということを常に忘れないように心がけています」。

PROFILE

歯学部 / 5年
小村 晃広