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大阪歯科大学

第62回歯科基礎医学会学術大会が9月11日~10月9日、Web開催され、本学歯学部5年の花岡麻里子さんが学生ポスター発表優秀賞を獲得しました。この賞は、将来の歯科基礎医学を担う若い研究者を育成するために設けられているもので、本学学生の受賞は初めて。

今大会の学部学生ポスターには、全国から10の応募・発表があり、抄録とポスターによる一次審査、示説と討論による二次審査が行われました。
花岡さんの受賞演題は「CandidalysinはIL-1α分泌を介して上皮細胞を活性化する」。3年次の「研究チャレンジ」以来、指導教員の堂前英資講師(生化学講座)と二人三脚で取り組んできた研究です。
カンジダ症や全身性のカンジダ感染症発症に関与し、感染局所の上皮細胞・自然免疫系を活性化することが解っているCandidalysin。これまでEGFR/c-fosを介して上皮細胞を活性化することが報告されていましたが、花岡さんは「本研究により、Candidalysinによる口腔粘膜上皮細胞活性化機構として、新たにIL-1α/NFκB経路の存在が明らかとなった」と発表し、見事優秀賞を手にしました。

今回の結果について、何よりも「3年生から始めた研究を学会で発表することができて嬉しい」と花岡さん。開催地の鹿児島へは行けませんでしたが、Web討論で、全国の大学の先生から貴重なアドバイスを頂き「大変勉強になった」といいます。「優秀賞」という栄誉に勝る収穫を得たようでした。
花岡さんを指導してきた堂前先生は、本学の学生研究助成金を受け、時間をみつけては地道に実験を続けてきた「(花岡さんの)努力が報われ安堵しています」とほっと息をついていました。

専門知識と技術で患者さんの苦痛を取り除き、かつQOLの向上に貢献する歯科医療という分野に興味を抱き、本学入学を決めた花岡さん。実は、会計専門職修士の学位をもち、プライベートでは大型バイクでサーキットを走ることもあるという、非常にアクティブな女性です。このたびの受賞をバネに、さらに内なる可能性を広げていくことが願われます。

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