11月30日(土)に神戸松蔭女子学院大学で開催された「日本家政学会関西支部第46回(通算102回)研究発表会」において、本学医療保健学部社会福祉士コースの武輪敬心(たけわ・けいこ)助教が「若手優秀発表賞」を受賞しました。
この賞は、若手の研究を奨励するため、同研究発表会で(1)内容のわかりやすさ、(2)アピール度、(3)表現能力、(4)質疑への対応の的確さを審査員が評価し、その平均点が最も高かった若手の発表者に与えられます。
武輪助教の演題は、「知的障がいのある人のエンパワメントに関する研究 —メイク支援を通して—」。知的障がいのある女性に対して、メイクの支援とプロカメラマンによるポートレート撮影の機会を提供し、当事者の参与観察とその支援者へのインタビューを実施しました。結果、当事者には「日常的に“選ぶ” 経験が不足している」という共通点が明らかになり、知的障がいのある方のQOL向上のための支援ポイントとして①本人の意欲尊重、②段階的な支援、③多様な選択肢、④周囲の理解と協力、⑤個人の特性への配慮の5点があげられました。
武輪助教は、「インクルーシブ社会の実現に向け、地域社会で子ども期から障がい者/健常者の隔てない学校、環境を子どもたちに整えていきたい」と語ります。
本学医療保健学部の両学科の学生が選択できる「社会福祉士コース」。社会福祉士とは、日常生活を営む上で困難を抱えている人の相談を受けて、困難を解決するためのアドバイスをする相談援助の専門職(国家資格)です。医療と福祉の連携が重視されているいま、福祉の専門的知識・技術を身に付けた医療人のニーズはますます高まることが予想されます。